ドレス生地

シースルー
シースルー(see-through)とは、文字通り中身が透き通って見える生地の総称。オーガンジーやジョーゼット、シフォンなど、軽くて薄い織物が多い。素材は、絹、綿、毛、麻、レーヨン、ポリエステルなどが用いられる。フェミニンな雰囲気を表現できるスタイルである。シースルー生地を利用してボディーを透かせて見せるファッションは、1968年春夏のパリコレで発表され脚光を浴びる。

オーガンジー
オーガンジー(organdie,organdy)とは、平織で薄手、軽く透けている生地。上品な透け感と程良い張り感を持ち合わせ、固い風合いと光沢が特徴。

グラスオーガンジー
グラスオーガンジー(glass organdie/organdy)とは、ガラスのような透け感があり柔らかめのオーガンジー。主に輝度の高いポリエステル生地。最近はドレス生地の他に、新和装でも用いられる。

シフォン
シフォン(chiffon)とは、極めて薄手で地の透けて見える生地のこと。縦横1本ずつ交互に組み合わせた、もっとも単純な織りの平織生地。透明感があり軽くてやわらかいため、きれいなドレープが出やすい。元来は絹を用いたが、最近はシルクテイストの化繊を用いた類似のシフォンが主流。オーガンジーと似ているが、シフォンはやわらかい素材が用いられている。

チュール
チュール(tulle)とは、六角形(亀甲型)・菱形の細かい網目模様をした薄手の生地。エレガントで透け感が美しい。絹、綿、ナイロンなどの生地が用いられ、硬くて張りのある素材と柔らかいものがある。2本の縦糸を網状に絡みあわせて六角形の穴を作る。薄手のチュールは、ベールやドレスの飾り、バレーコスチュームやスカートに重ねてボリュームを出したりするのによく使われる。厚めの固いチュールは、ハードチュールと呼ばれ、ふくらみを出すパニエや、スカートの裏地と表地の中間に使われる。プチギフトをラッピングするときなどにも使われる。

ジョーゼット
ジョーゼット(georgette)とは、薄く透けてみえる細かい縮緬ジワのある生地。経(タテ)緯(ヨコ)糸ともに強撚糸(強く撚った糸で、撚糸回数2,000回/m以上)を使用して粗く織った生地。細糸2糸を右撚り左撚りと交互にすることによって、生地を縮ませシボ(凹凸感)のある表情がでる。透けていて独特のシャリ感があり、ふんわりとした軟らかく優しい手触りがある。

シルク
絹(きぬ・シルク:silk)は、蚕の繭からとった天然の繊維。独特の美しい光沢があり、古来より珍重されてきた高級素材。色合いはオフホワイト。絹の糸を生糸(きいと)ともいう。利点は、軽い・柔らかい・吸湿性が良い・染色性が良い。欠点は、家庭での洗濯が困難・汗によりしみになりやすい・変色しやすい・虫に食われやすい・日光で黄変する。シルクの糸を使ったサテン地のことはシルクサテンと呼ぶ。絹の布をこすりあわせると『キュッキュッ』を音がする。これを絹鳴りという。

シャンタン
シャンタン(shantemps)とは、縦に生糸(シルク)、横に玉糸や絹紡糸を用いた平織物。横糸の太さが均一でなく所々太い所(スラブ)があるため、縦方向に不規則に長い畝(節のような)凹凸があり、適度なムラ感が表現され、まるで紬のような地模様が表れるのが特長。これが逆にシルクの光沢と相まって独特の風合いと張りを持たせる。抑え目の光沢感と落ち着いた上品なイメージ、高級感と野趣味という両極の風合いを持つ独特の個性的な織物。衣擦れ(布がしゃりしゃりと擦れ合う音)が心地よいのもシャンタンの魅力。

シーチング
シーチング(sheeting)とは、綿の単糸を用いた広幅・粗目の平織りの綿布。糸の太さや密度によって厚さや柔らかさ、色の数も多い。生成りの生地が、仮縫いや芯地によく使用される。他に力−テン、シーツ、カバー、裏地、家具装飾などに用いられる。シーチングとは、別名、天竺木綿(てんじくもめん)とも呼ばれる。シーツ用の生地という意味が語源。

クレープ
クレープとは縮み織物の総称。よこ糸に強い撚り(より)をかけた糸(強撚糸)を使い、撚りが戻ろうとする力(トルクという)で布面にしぼを出した織物。細かい凹凸の縮みじわが特徴。通気性が大きく、吸汗性(汗をよく吸う)・速汗性(吸った汗が素早く乾く)があり、肌触りがよい。このように布面にしぼのある織物のことを一般にちぢみ・ちぢみ織物・クレープ・楊柳(ようりゅう)・しぼ織物、絹の場合は縮緬(ちりめん)などと呼ぶ。また、薄くしなやかで透けて見える素材をジョーゼットという。

サテン
サテン(satin)とは、経(たて)糸と緯(よこ)糸のどちらかの糸を何本も飛ばして交差を極力少なくし、生地表面に糸を長く浮かせた織物。三原組織の一つ。朱子(シュス)織・繻子織とも書く。糸を浮かせているので光沢に富んでおり、手触りがソフトで柔らかい。欠点は生地の強度が弱く、擦れやすく、糸抜けしやすい。シルクやポリエステルなどの素材が主に用いられる。

タフタ
タフタ(taffeta)とは、平織り(縦糸と横糸を一本ずつ交差させて織る織り方)で薄地、張りがある織物で、光沢のある質の良い生地。縦横別の糸で織ることで生地の横方向に畝(うね)がある。横畝により陰影が生じるため、縦横糸の配色によっては、見る方向により色目が変わる独特の発色が現れる「玉虫効果」がある。

ジャカード変化編や柄編装置を備えた織機を総称してジャカード(jacquard)織機と呼び、それらを使って編んだ織物をジャカード(jaquard)という。立体的で複雑な織り方ができるのが特徴。横に幅の広いうねがあり、それが絵が浮き上がる模様のように見える生地。ネクタイによく用いられている。編地は無地柄編地と色柄編地があり、無地柄編地は凹凸、粗密などの変化を組み合わせて模様を作る。色模様編地は多種の色糸を使って編み込み、様々な柄を表現する。大柄なものをジャカード、中間をセミ・ジャカード、またはインターメディエート・ジャカードと呼ぶ。

ベルベット
ベルベット(Velvet)とは、パイル織物(=添毛織物)の一種で、布地表面に短い羽毛を織り出し、光沢があり柔らかい織物のこと。滑らかで上品な手触りが特徴。元々は絹地の経パイル織物を指していたが、現在では綿、化学繊維を使用したものもベルベットと呼ぶ場合も多い。ベルベットはビロードとも呼ばれ、綿を使用したものは綿ビロード、別珍(べっちん)、コール天などと呼ばれる。ドレスやスーツ、コート、帽子、装飾品などに幅広く用いられている。ベルベットは、糸自体が毛羽を持って表面に織り出された布地を指し、一方、よく混同されるベロアは製織後に布地を起毛させて、より毛羽を強調させたもの。

ベロア
ベロア(Velour)とは、パイル織物(=添毛織物)の一種で、毛足のやや長い毛羽のある、滑らかで光沢があり柔らかい織物のこと。ドレスやコートなどによく使われる。ベロアは製織後に布地を起毛させて、より毛羽を強調させたもの。一方、よく混同されるベルベット(=ビロード)は、糸自体が毛羽を持って表面に織り出された布地を指す。ベロアはベルベットよりも毛羽が少し長く厚みがある。毛織物の両面を縮絨(しゅくじゅう)起毛し、毛羽立てて刈り揃えた布地加工を「ベロア仕上げ」と呼ぶ。ベロアは毛むくじゃらという意味のラテン語に由来する。

ボイル
ボイル(voile)とは、強い撚りをかけた細い強撚糸(ボイル糸)で織った、目の粗い薄手の平織り物。軽くて透けて見えるが、糸の撚りで乱反射するため可視性は低い。絹やレーヨンなどの生地を使用し、ドレスやカーテンによく用いられる。通気性がありシャリ感があるので夏用素材にも向いている。経糸・緯糸ともに撚り糸を使用したものを本ボイル、緯糸のみに使用したものを半ボイルと言う。

オットマン
オットマン(ottoman)とはオスマン(トルコ)の英語読み。オットマン素材とは、横(緯)に太いうねのある厚手の織物の事で重厚な感じの生地。横に太番手の糸を一ひぐちに2本以上打ち込んで織り、縦(経)には光沢のある細番手の糸を密に織り込む。絹、綿、毛、ポリエステルなど様々な素材で作られる。厚手でしっかりしているため、コート、スーツ、ジャケットなどに使われる。よこに畝のある織物の中ではもっとも畝が大きく、はっきりと出ている。ファイユ、グログラン、オットマンの順に緯うねの巾が広くなる。

ラメクロス
ラメクロス(lame-cloth)とは、ラメを用いた織物のこと。ラメとは金糸や銀糸などを織り込むことで金属的な光彩を放つ布地。イブニングドレスなどのフォーマル用の素材として使用される。結婚式では、お色直しのカラードレスで良く用いられ、再入場時のスポットライトの光でキラキラと煌めき、幻想的な美しさを演出できる素材。

モアレ
モアレ(moire)とはフランス語で波紋・干渉縞という意味で、布地に表れる波型の模様のことで、杢目(もくめ)模様あるいは水模様という。生地の均一性を損なうために望ましくないものであるが、あえて意図的に美しい杢目模様を織り出す場合もある。シルクやタフタなどのモアレ生地はブライダル衣装によく用いられる。